報告  2018年7月26日  報告者( 本田  )

山 行 期 間

2018年7月13日〜15日  

山 域・山 名

知床連山縦走

リーダー

本田 

参  加  者

4名

コース タイム

13:岩尾別登山口800900オホーツク展望台−1010弥三吉水10351145銀冷水12151250大沢入口−1350羅臼平14151515羅臼岳15501645羅臼平(泊)
14:羅臼平645750三ッ峰キャンプ指定地805855サシルイ岳9151035オッカバケ岳10501110二ッ池キャンプ地11401250南岳13051415知円別岳分岐14301600第一火口分岐−1630第一火口キャンプ地(泊)
15:キャンプ地520600第一火口分岐−615硫黄山分岐−800沢出会−1025硫黄山登山口

1日目: 木下小屋に前泊、8時ガイド、ポーター2名と合流し出発。天候はまずまず、小屋の前からの登り口からいきなり急な登りが続く。樹林帯の中に一輪、また一輪と名前のわからないいろいろな花が色を変えて目を和ませてくれカメラマンは忙しい。オホーツク展望あたりでは霧で展望はきかなかったが、弥三吉水は冷たく水量も多くエキノコックスは気になったがつい飲んでしまった。銀冷水の水場には携帯トイレのブースがあり、テントも2、3張りできるスペースがあった。ここまで皆快調ポーター待ちで大休止。大沢の雪渓はかなりの雪が残っていたがアイゼンは使わずストックのみで登ったが、途中傾斜の急な所の下りはアイゼンを使って下る団体もいた。この沢は一本沢なので視界が効かなくてもルートを間違わなくてすみそうだ。

1350分 羅臼平到着。ポーター2名は残しサブザックでガイドと羅臼岳へ。途中まではハイマツのブッシュ、岩清水は雨だれがポツポツ滴り落ちるような水場で飲料にするには大変だが、苔に覆われた岩の雰囲気は異様な感じだ。後半は岩のゴロゴロしたところを手を使いながら登り頂上へ。雲が切れる合間にウトロ港、知床5湖や遠く国後、択捉の山々も望むことができ、下るころには明日のルートである三ッ峰が眼前に立ちはだかって聳え立っていた。羅臼平には我々の女性3名の4人用と、男性4名の6人用のテント2張りだけだった。頑丈なフードロッカーが設置されていたが使用しないで済んだ。

2
日目: 朝4時、快晴の空に朝日を浴びてオレンジ色に輝く羅臼岳を朝の冷気の中でしばし眺めていた。予定より1時間程早く出発、三ッ峰への登りは最初から急こう配が続いたが、周りはお花畑でつい立ち止まって見とれてしまった。三ッ峰を通過し後ろを振り返ると、最初は羅臼岳が大きな門構えのような三ッ峰の間にひょこんと見えたのが、段々遠ざかるにつれて羅臼岳が大きく聳え、三ッ峰を両脇に家来として従えているように見えた。三ッ峰を越えた辺りから三ッ峰キャンプ地、サシルイ岳の辺りまでのルートは両脇がお花畑の一本道といった感じで、空は青空、風は涼しく最高の稜線歩きを満喫できた。

オッカバケ岳までの間には、所々残雪のところがあったがストックのみで通過。オッカバケ岳の前面は遠くから見ると岩がゴロゴロした山のようだったが、ルートはハイマツの中を巻いて登っていた。二ッ池キャンプ地は雪渓はなく、2つの池が水を貯えていたがとにかく蚊や蚋が多くハッカ水の虫よけも全く効果なし。南岳へ向かう稜線辺りから知円別岳から硫黄山への稜線が見えてきた。南岳から知円別岳分岐にかけての砂地の荒涼としたところに、シレトコスミレの小さな株が人の通るあたりにあちこち。知らないで踏んでしまいそうだ。葉は濃い緑でユキノシタの葉にも似ている。花は可憐な白に中心部が黄色く可愛くも何処となくか弱くも見える。知円別岳分岐までしばらくは両脇がチングルマのお花畑の道が続いたが、分岐をトラバースする辺りから第三火口、第二火口の荒涼としたいかにも火山という光景が目に入ってきた。足元の稜線も硫黄が固まったような薄茶褐色の砂地の道が馬の背の様に続き、所々ナイフリッジの所があったり、急こう配の砂礫の砂山を登っているような、つかまるところもなく踏ん張るとズズズーと下まで崩れ落ちていきそうななんとも言えない恐怖感を覚えた。

ようやく稜線の左下の雪渓の上にフードロッカーが2つ見え、もうすぐと思いきやルートはぐるっと右に遠巻きをし急こう配の雪渓を避け、雪渓の脇を登ってキャンプ地分岐へたどり着いた。目の前に荒々しい硫黄山の頭がくっきり顔を覗かしていた。そこからまた30分かけて下り、漸く雪渓からゴーゴーと水路の様に流れ出る水場に到着。雪解け水は冷たく何秒も入れていられないくらい冷たい。テントはフードロッカーのある雪渓上ではなく水場の近くの砂地に2張り張った。この日も我々のテントのみであった。テントを張り終え南の方角を見ると、南岳の向こうに羅臼岳の岩山がはるか遠くに聳え立っていた。

3日目: 朝4時、南の方角に昨夕と同じく羅臼岳が望めるものの、所々雲がかかっていてこの日の天候の悪化を予感させていた。予報で昼頃から雨とのことで予定よりも2時間半程早めて出発。硫黄山分岐で硫黄山を往復するか検討した結果、風も強く、霧で視界が効かないとの判断から先を急ぐことにして一気に沢をくだった。雪渓を下り始めたころから、ポツン、ポツンと降り始め、雪渓が終わり濡れた岩が滑りやすくなった所辺りからポツポツと少し降りが強くなったが、沢が終わり急坂のハイマツの樹林帯になる頃には気にならなくなり、旧硫黄採掘跡、展望台辺りではカムイワッカの滝も見ることが出来た。途中、樹林帯の中で内地では1輪咲きでしか見たことのないギンリョウソウが10本以上固まって咲いているのを見て花をほとんど知らない私が感激してしまった。1025分、無事硫黄山登山口へ到着。NPO法人かむいのガイド濱田氏、ポーター2名のバックアップのお陰で念願の縦走が叶い、また天候にも恵まれ充実した山行でした。

登山前日と下山後泊まった木下小屋は、ランプの灯りで素泊まりだが、露天風呂は温度も湯質も良く最高でした。この小屋は羅臼岳登山道を切り開いた木下弥三吉氏が当初造り、昭和56年の災害で土砂に埋まってしまったが、今の管理人四井氏と前の管理人の2人で3年掛けて素人が手作りで造ったと、言う四井氏の話を一升瓶を酌み交わしながら聞いて、山は別としてもまたここに来たいと思う小屋でした。